3月19日の日米首脳会談前に、トランプ米大統領は日本をはじめとする友好国への、ホルムズ海峡への艦船派遣を撤回した。この豹変は、NATO各国がきっぱりとこの要請に応じない姿勢を打ち出したため、ごり押しが困難であることが明確になり、恥をかきたくなかったからだろう。相も変わらぬ、幼稚な態度にはあきれるばかりだ。
しかし、このお陰で、救われたのが高市首相だ。おそらく首相は、「派遣に応じたいという思いはやまやまだが、法的制約などから困難」というようなことを言ったのだろう。これは、イラン攻撃を批判したNATO各国と比較すれば、トランプ大統領にとって慰めとなったことだろう。ホルムズ海峡の安全保持に協力すべきだという「原則論」を述べただけで、「日本はNATOとは違う」というような「おほめ」までいただくことになった。
この会談を大成功などという評価も耳に入ってくるが、まるでクラブのホステスのように、「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」などとトランプをおだてる態度は目に余る。イラン攻撃に法的評価はできないというという言明は、逃げ、ごまかしであることは明白だ。NATO各国の米国批判でさえ生ぬるいのに、日本の首相のそのような態度は情けない限りだ。
米国が滅びつつある国であることは確かであり、この国とは距離を取り、滅亡に巻き込まれないようにすることが長期的な外交方針であるべきだろう。このような認識のない高市首相は後に、「幼稚で横暴なトランプ米大統領に追随してばかりいた日本の首相」として、歴史に名を遺すことは間違いないだろう。今回の日米首脳会談で窮地に陥ることは免れたが、こんな首相であることは確かであり、今後どんなにおかしな対米追随外交をするか油断できない。日本を米国滅亡の巻き添え国にしてはならない。